地盤の強さ(地耐力)が建物の荷重と同等もしくはそれより大きければ、地盤は沈下しません。地耐力が建物の荷重より小さいと、地盤は沈下します。地盤の沈下にはいろいろな原因がありますが、主に次の 5 つが挙げられます。
建物の荷重により土中の水分が排出されて起こる沈下。
擁壁の崩壊によって土砂が流れ出て生じる沈下。
土中に埋まっているものが腐敗して、その空洞化によって起こる沈下。
土中に埋まっている廃材に土が吸い込まれて起こる沈下。
地下水をポンプなどで大量に汲み上げたために起こる広域地盤沈下。
この中で、最も起こりやすいのが@の建物の荷重により土中の水分が排出されて起こる沈下で、軟弱な地盤で起こります。水分を多く含んだ地盤に家を建てると、家の重みで土の中の水分が逃げたり空気が漏れたりします。その分だけ土の体積が収縮しますが、
それを圧密と言い、この圧密によって建物が沈むことを圧密沈下と言います。
圧密現象は徐々に起きますが、建物の建っている地盤全体に一定の速度で起こる場合はまだ問題は少ないと言えます。問題は圧密の速度が異なる場合で、このような場合は地盤の沈下速度にも違いが起きて、家が傾くという現象が起こります。つまり、沈下速度が場所によって異なることにより土地の沈下が不均等に起こり、建物が傾く訳です。この現象を不同沈下現象と言います。この場合、建物の一部の亀裂、歪み、破損という現象が現れてきます。
この不同沈下が起こりやすい場所は、軟弱盤に盛土を行っているところのほかに、軟弱地盤と非軟弱地盤が隣接しているところ、盛土と切土が隣接しているところなどです。
一般に不同沈下とは、住宅一軒一軒など狭い範囲の現象を言います。これに対して、広域に渡る地盤沈下は一種の公害、社会問題であって個々の住宅の問題ではないと言えましょう。広域地盤沈下は急速に開発が進んだ地域で多く見られ、生活用水や工業用、農業用用水を地下から汲み上げた影響によるものが多いと言えます。 |